自然親しむ心のゆとりを(H14 10月)

 「お父さん、今、夏なの秋なの」。
何気なく小学2年の二女に聞かれたとき、
俳聖・松尾芭蕉の名句「あかあかと日はつれなくも
秋の風」が脳裏をよぎった。
 最近、偽装、隠ぺい、虐殺など殺伐としたニュース
にまみれて、季節の移ろいを感じる余裕さえ失いがち
である。20世紀は科学の著しい発展により、多くの
利便性をもたらしてきたが、それが結果的に季節感
の喪失、バイオリズムの失調につながっていると思う。 
 近年、森林浴、タラソテラピーなどが話題になるが、
今こそ原始メカニズムへの回帰の時代ではないだ
ろうか。
そして、自然や人間の息づかいなくして、21世紀
の歴史は未来に語り継がれるべき深さと重さを持ち
えないと考える。
 忙しいの一言ですべてを片付けがちであるが、
四季の花鳥風月をめでる日本人の感性を呼び覚まし、
自然に親しむ心のゆとりを持ち続けたい。